土地は生前贈与した方が良い?メリットや手続きについて解説
土地などの財産を受け渡す際、相続と生前贈与のどちらがより節税になるのでしょうか。
生前贈与を行ったときに課される「贈与税」と相続を行ったときに課される「相続税」では、税金がかかる仕組みが異なります。
そのため、それぞれのメリット・デメリットや特徴をしっかりと把握しておくことが重要です。
本記事では、不動産についての生前贈与と相続の違いを詳しく解説します。
土地は生前贈与をして相続税対策を!
土地や建物といった不動産を子や孫に譲る方法と聞いてすぐに思い浮かぶのは、相続や生前贈与ではないでしょうか。
不動産の相続とは、不動産の所有者が亡くなった場合に、その相続人が所有権を受け継ぐことです。
一方、不動産の生前贈与とは、所有者が生きているうちに無償で不動産を譲ることを指しています。
財産譲渡の時点で所有者が「生存しているか、死亡しているか」という点が、生前贈与と相続を分ける違いの1つです。
土地を生前贈与するメリット
土地を生前贈与することで得られるメリットについて考えてみましょう。
メリット1:希望通りの相手に確実に渡せる
財産の所有者(被相続人)が亡くなったとき、その財産(遺産)を相続できるのは、原則として配偶者や子といった相続人に限られています。
相続人が複数いる場合、遺産分割の方法については相続人同士の会議(遺産分割協議)で決定し、そこに被相続人の意思は反映されません。
遺言書によって相続人や第三者を指定することはできますが、土地などの高額財産の受取人に相続人以外を指定してしまうと、相続人に最低限確保すべき財産割合を保つことができないおそれがあるでしょう。
そのため、それが理由でトラブルに発展するなど、意図した通りの譲渡が実行できない可能性もあるので注意が必要です。
その点、生前贈与ならば、贈与者の意思で、財産を渡したい相手に確実に渡すことができます。
メリット2:任意のタイミングで実行できる
相続は、いつ開始するか誰にもわかりません。
一方、生前贈与なら、渡したい相手に財産が必要となったタイミングで、すぐに渡すことも、将来を見据えて計画的に贈与することも可能です。
また、一般的にさまざまな要素が絡み合い手続きに時間がかかる相続と違い、生前贈与の手続きはスムーズに進むでしょう。
メリット3:収益ごと譲ることができる
家賃収入のある土地などは、物件の財産価値に収益がプラスされていくため、時間が経てば経つほど貰った人の財産価値は高くなります。
この土地を相続で渡すとなると、相続が発生したときは「土地価額」が課税対象となり、相続取得後に収益も得ることになります。
しかし、生前贈与によって収益性のある不動産を先に渡してしまえば、それ以降は受贈者が直接収益を得ることになります。
受贈者に早めに収益を引き継がせることができるというわけです。
メリット4:相続税対策になる
財産の所有者が亡くなった場合、その人(被相続人)の持つ財産はすべて相続財産となります。
そのうち、基礎控除や非課税措置、債務・葬式費用を差引いた後の財産価額が、課税価格です。
予め土地や家などの不動産を生前贈与して財産高を減らしておくと、その分相続税額も減らすことができます。
単純には贈与税と相続税減額との比較となります。
しかし、収益や、将来的に大きく値上がりすることが見込めるようなケースでは、相続税で納めるより、移転できる収益や値上がり前に贈与税で納めるほうが得になるケースも出てきます。
そういった不動産は、早めの生前贈与の検討余地が高くなります。
メリット5:認知症対策になる
認知症などにより判断能力が低下すると、賃貸契約や売買契約などができなくなるリスクがあります。
そうなると、必要なタイミングで収益が得られず、介護費用や老後資金の確保にも影響が出てきます。
また、ゆくゆくは相続トラブルを防止するために遺言書を作成しようと考えていたとしても、判断能力が衰えると実現できなくなります。
そういった事態を回避するためにも、土地の所有者に十分な判断能力があるうちに、生前贈与を済ませておくと安心です。
生前贈与に関する手続きや必要書類を解説
ここからは、実際に土地を生前贈与する場合の手順や必要書類について説明します。
①登記事項証明書の取得
贈与契約書や登記申請書などに記載するためには、該当不動産の情報を正確に把握することが重要です。
必ず登記事項証明書を所得するようにしましょう。
登記事項証明書の取得に必要な書類や費用
登記条項証明書は、その不動産を管轄する法務局で取得します。
窓口での請求のほか、郵送でも取り寄せ可能です。
●必要書類・費用
・不動産用登記事項証明書交付申請書
・収入印紙 600円/1通
交付申請書は、法務局窓口のほか、法務局のWebサイトからもダウンロードできます。
②贈与契約書の作成
贈与は、贈与者と受贈者、双方の合意を必要とする契約行為です。
口約束でも法律上は贈与が成立します。
しかし、不動産の名義変更では登記の原因を証明する関連書類の提出を求められるため、予め贈与契約書を作成しておくことがポイントです。
贈与契約書に必要な情報
贈与契約書には決まった様式がありません。
また、手書きでもパソコンなどで作成したものでも有効とされています。
必要な情報と書き方の例は、次の通りです。
●贈与契約書例
贈与契約書 贈与者名(以下「甲」という。)と受贈者名(以下「乙」という。)は、以下の通り贈与契約を締結した。 第1条 甲は、甲の所有する下記の財産(以下、「本件不動産」という。)を乙に贈与することを約し、乙はこれを承諾した。
【土地】
【建物】 第2条 甲は、第1条に基づき贈与した財産を、○年○月○日までに、乙へ引き渡すものとする。また、その所有権移転登記を行う。所有権移転登記手続きに関する費用は、乙の負担とする。 第3条 本件不動産にかかる公租公課は、所有権移転登記の日までに相当する部分は甲の負担、その翌日以降に相当する部分は乙の負担とする。 第4条 本件不動産を賃貸している場合は、貸主としての地位を乙は甲から引き継ぎ、賃借人から預かっている敷金の内、将来返還すべき額がある場合は、その金員相当額を甲は乙に支払う
この契約を締結する証として、この証書を2通作成し、甲乙双方が署名捺印の上、各1通を保管する。
○年○月○日 |
③不動産の名義変更手続き
名義の変更手続きは、該当不動産を管轄する法務局のほか、オンライン申請も選択できます。
なお、生前贈与による名義変更手続きには、法的な期限は設けられていません。
とはいえ、贈与契約書に記載した「財産引き渡し日」までには、手続きが完了し、名義の変更が成立するように進めましょう。
不動産名義変更の必要書類
名義変更手続きに必要な書類は以下の通りです。
・登記申請書
・贈与契約書(登記原因証明情報)
・贈与者(登記名義人)の印鑑証明書
・受贈者の住民票
・対象不動産の登記識別情報または登記済証
・贈与者の印鑑証明書
・対象不動産の固定資産評価証明書
・代理人に委任する場合は、委任状
交付申請書は、法務局窓口のほか、法務局のWebサイトからもダウンロードできます。
登録免許税・不動産取得税
生前贈与で不動産を取得した場合、下記の計算式で算出される登録免許税と不動産取得税の納付が必要です。
これは、贈与に関連する非課税措置等の対象外となるため、いかなる場合も課されます。
●登録免許税
【土地】不動産の価格(固定資産税評価額)×税率2%
【建物】不動産の価格(固定資産税評価額)×税率2%
※ 固定資産税評価額とは、固定資産税を決める上で基準となる土地・建物の価値を評価した額のこと
●不動産取得税
【土地】不動産の価格(固定資産税評価額)×税率3%
【建物(住宅用)】不動産の価格(固定資産税評価額)×税率3%
【建物(非住宅用)】不動産の価格(固定資産税評価額)×税率4%
④贈与税の申告・納税
贈与を受けた場合、翌年2月1日から3月15日の間に贈与税の申告と納税が必要です。
中には、贈与の方法や非課税措置の適用を受けることによって、納税額が0円になるというケースも考えられます。
しかし、非課税制度によって、納税が不要、申告も不要だというものもあれば、納税は不要でも申告期限内に申告が必要だというものもあるため、よく確認しておくことが大切です。
納税が必要な場合は早めに申告や納税を済ませましょう。
法定期日に納税が間に合わない場合は、「延滞税」というペナルティ税が課税されます。
納税額を抑えるためにも、早めの対応が重要です。
不安や疑問がある場合には、税務署の相談窓口、税理士や司法書士といった専門家に相談すると良いでしょう。
土地を生前贈与した場合と相続した場合の違い
ここまで、生前贈与のメリットや手続きについて案内してきました。
しかし、状況次第では、生前贈与のほうが不利になるケースもあります。
ご自身の悩みや状況では、生前贈与と相続のどちらが有利かを見極めるためにも、相続税と贈与税の違いを知っておくことが役立ちます。
事前にしっかりとチェックしておきましょう。
贈与税と相続税の違いとは
土地を生前贈与した場合と相続した場合では、かかる税金が異なります。
生前贈与の場合は贈与税、相続の場合は相続税の課税対象です。
税率と税区分の違い
相続税と贈与税は、課税価格に応じて税率が変動する累進課税を採用しています。
どちらも、8区分で最高税率が55%という点は同じです。
しかし、課税価格数百万円ごとに区分が切り替わる贈与税と比較すると、相続税は数千万円ごとに区分が切り替わり、上がり幅が緩やかになっています。
そのため、課税価格が同じ場合、贈与税よりも相続税のほうが随分安くなることが通常です。
基礎控除額の違い
基礎控除とは、特別な適用条件や制限がなく誰もが利用できる控除制度のことです。
相続税と贈与税の基礎控除は、次の計算式で求めることができます。
●贈与税の基礎控除
毎年110万円
●相続税の基礎控除
3000万円+(600万円×相続人数)
基礎控除について考える際に注意すべき点は、基礎控除が適用される財産の範囲です。
贈与税の課税対象は、毎年1月1日から12月31日の1年間で得た贈与財産で、基礎控除についても1年間分の財産に対して毎年適用されます。
一方、相続税の基礎控除は、1回の相続における被相続人の所有する相続財産すべてが対象です。
このことから、基礎控除の大きさだけを見ても、相続税のほうが有利であるとは言い切れません。
不動産取得コストの違い
相続と贈与では、土地を取得する際にかかるコストについても差が生じます。
なぜなら、下記の通り、登録免許税と不動産取得税の税率に違いがあるからです。
●土地を取得した場合の不動産取得税と登録免許税の税率
・登録免許税:【贈与】2%、【相続】0.4%
・不動産取得税:【贈与】3%、【相続】不要
生前贈与と相続の節税効果をより高める特例や制度
贈与税や相続税には、納税負担を軽減するさまざまな特例や制度が用意されています。
各種制度のうち、土地の取得に活用できるものをピックアップしました。
配偶者控除【贈与税】
婚姻期間が20年以上の夫婦間で、居住用不動産あるいは居住用不動産取得費用の贈与が行われた場合、次の金額が非課税となります。
①基礎控除:110万円
②配偶者控除:2000万円
相続時精算課税制度【贈与税】
相続時精算課税制度とは、「一定額内の贈与に対する贈与税はいったん納税しなくてよい代わりに、相続税で精算する」といういわば、"財産先渡し税金後払い"の制度です。
●対象となる贈与
・贈与者:一定の手続を経て「特定贈与者」となった60歳以上の父母や祖父母(直系尊属)
・受贈者:受贈年の1月1日現在18歳以上の子や孫(直系卑属)
・贈与財産の種類:不問
●非課税限度額
①基礎控除:年間110万円
②特別控除:2500万円 ※特別控除を超過した分には一律20%で贈与税課税
●特定贈与者死亡時の精算
特定贈与者の相続が発生すると、毎年の基礎控除を超える贈与の累計額を相続財産に加算し、既納贈与税は相続税と相殺されます。
つまり、相続時精算課税制度では、自由なタイミングで希望する相手に確実に財産を渡せる上、相続税の税率を利用することができるというわけです。
上手く活用すれば、相続発生を待つよりメリットがあるでしょう。
小規模宅地等の特例
小規模宅地等の特例は、相続で取得した土地の評価額を大幅に下げることで税額を低減させるという制度です。
●適用要件
下記の宅地を特定の親族などが相続する場合
・被相続人が居住していた宅地:配偶者や同居相続人
・被相続人が個人事業や貸付事業用に使っていた宅地:事業を承継する相続人
・同族会社の事業用に使っていた宅地:同族会社の役員である相続人
●非課税限度額
・居住用宅地:80%(330平方メートルまで)
・事業用宅地・同族会社事業用宅地:80%(400平方メートルまで)
・貸付事業用宅地:50%(200平方メートル)
土地の課税価格が下がると、その分相続税を大幅に節約することができます。
ただし、生前贈与した土地には「小規模宅地等の特例」は適用できませんので注意が必要です。
土地の生前贈与以外で、相続税対策方法はある?
土地以外の財産を生前贈与する場合は、2024年(令和6年)現在、次の制度を利用することで贈与税の節約が図れます。
同時に、相続財産を減らすことによる相続税の節税効果も期待できるでしょう。
直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合
下記の要件を満たす贈与について、非課税で受け取れるという制度です。
ただし、設定した使途以外に用いた場合は、贈与税の課税対象となります。
事前に金融機関での専用口座開設が必要です。
●適用要件
適用期間:2025年(令和7年)3月31日まで
贈与者:父母や祖父母(直系尊属)
受贈者:18歳以上50歳未満の子や孫(直系卑属)
●非課税限度額
結婚・子育て資金として、1000万円
直系尊属からの「教育資金」の一括贈与
下記の要件を満たす贈与を非課税で受け取れるという制度で、金融機関にて専用口座を開設する必要があります。
また、設定した使途以外に用いた場合は、非課税措置が適用されないという点に注意しましょう。
●適用要件
適用期間:2026年(令和8年)3月31日まで
贈与者:父母や祖父母(直系尊属)
受贈者:30歳未満の子や孫(直系卑属)
●非課税限度額
教育資金として、1500万円
直系尊属からの「住宅取得等資金」の贈与
直系尊属からの贈与で得た資金によって住宅を新築、または増改築した場合に適用される非課税措置です。
●適用要件
適用期間:2026年(令和8年)12月31日まで
贈与者:父母や祖父母(直系尊属)
受贈者:18歳以上の子や孫(直系卑属)
●非課税限度額
住宅取得資金として、省エネ住宅:1000万円 その他の住宅:500万円
生前贈与するなら遺言書も必須
民法上は相続人に対する生前贈与は、「特別受益」と呼ばれ、遺産の前渡しの扱いを受けます。
遺言書なく遺産の分割を行う際に、他の相続人から特別受益を相続財産に持ち戻すよう求められるケースがあります。
特別受益の持ち戻しとは
例えば、父親の所有財産から長男が現在時価3000万円相当の土地を生前贈与で受け取り、やがて父親が亡くなったときに4000万円分の現金が残されていたとしましょう。
相続人が長男と長女の2人だった場合、4000万円を均等に分けると2000万円ずつとなります。
ここで、長女が「生前贈与を持ち戻すように」と要求した場合はどうなるでしょうか。
相続財産額は「4000万円+3000万円=7000万円」となり、均分すると1人あたりの額は3500万円ずつとなります。
しかし、長男はすでにそのうちの3000万円を生前贈与で受け取っているため、相続時に受け取れる遺産額は500万円のみとなるのです。
特別受益持ち戻しには遺言書が有効
特別受益の持ち戻しは、贈与者(被相続人)が作成した遺言書で「この贈与については、相続時に持ち戻す必要なし」と意思表示をすることで他の相続人の遺留分を侵害していない範囲で免除されます。
特別受益の持ち戻しが妥当かどうかは、他の財産の状況や家族関係にもよるでしょう。
今は仲の良い親族が生前贈与の不公平性を巡るトラブルによって仲違いしてしまうことも、一般的によくあるケースです。
遺産トラブルを防止するためにも偏った相続人に生前贈与する場合は遺言書の作成を視野に入れておくことをおすすめします。
土地評価に関する実績は累計27,200件超え!相続ステーションへお任せください
税理士は、法律の中でも税務の専門家です。
しかし、税にはさまざまな種類があるため、それぞれに専門分野が異なります。
例えば、法人会計を専門にしている税理士法人では、相続税や贈与税を扱うこと自体が少ないようです。
残念ながら、相続に関する悩みを相談しても、最適な解決方法を提示してもらうことは難しいでしょう。
特に、土地の評価は複雑です。
通常、土地は価値の高い財産ですが、建築基準法などの法令制限や形状・高低差、立地環境などによって評価額が左右され、贈与税や相続税に大きな影響をおよぼします。
適正とはいえない評価によって、実際よりも数百万円以上多く納税しているケースも珍しくありません。
その場合、申告期限から5年以内に土地評価を見直して還付申請することで、納め過ぎた税金が還付されることを覚えておきましょう。
土地の承継を含めた相続や贈与において節税対策を行う際は、相続や贈与に強い税理士を探すことが重要です。
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