小規模宅地の減額特例の活用◆同族会社事業用宅地
同族会社が地代や家賃を払って事業用に使っていた被相続人所有の土地については、400㎡までは80%を課税価額から減額できる特例があります。相続人の決定と相続税申告書の提出が絶対要件です。
同族会社の事業に使っている土地を相続するなら、この特例を使って相続税を超節税!要件をわかりやすく解説しています。
特例の概要
相続・遺贈によって取得した同族会社の事業用・医療法人の医院用の宅地については、一定の面積まで80%の減額ができます。
同族会社の事業用や医療法人の医院用(上限面積400㎡)と居住用(上限面積330㎡)は併用できますので最大730㎡が対象となります。
特例を受けるための宅地の要件
上限面積と減額割合
宅地の区分 | 細分 | 上限面積 | 減額割合 |
居住用 | 330㎡ | ▲80% | |
事業用・医院用 ※建物・構築物の存しない 相続開始前3年以内の 事業併用土地は除く | ① 個人事業用 |
400㎡ |
▲80% |
② 同族会社事業用 | |||
③ 貸付事業用 | 200㎡ | ▲50% |
- (注)
-
1.事業用・医院用は、個人事業用と同族会社事業用を合わせて400㎡までです
-
2.事業用・医院用と居住用は、併用できますので最大730㎡まで可能となります
-
3.居住用敷地の面積が330㎡未満で、居住用の特例と貸付事業用宅地特例を併用する場合は、次の様な限度面積の計算が必要となるのでご注意ください
居住用宅地特例の適用面積 × 200㎡/330㎡
-
4.不動産貸付用には、駐車場業も含まれますが、一定の設備が必要です
特例を受けられる同族会社事業用宅地とは…
相続開始の直前から相続税の申告期限まで一定の法人の事業(不動産貸付業、駐車場業、自転車駐車場業及び準事業を除きます。)の用に供されていた宅地等で、次の表の要件の全てに該当する被相続人の親族が相続又は遺贈により取得したものをいいます(一定の法人の事業の用に供されている部分で、次の表に掲げる要件の全てに該当する被相続人の親族が相続又は遺贈により取得した持分の割合に応ずる部分に限られます。)。
特定同族会社事業用宅地等
区分 | 特例の適用要件 | |
一定の法人の事業の用に供されていた宅地等 | 法人役員要件 | 相続税の申告期限までにその法人の役員(法人税法第2条第15号に規定する役員(清算人を除きます。)をいいます。)に就任していること。 |
保有継続要件 | その宅地等を相続税の申告期限まで有していること。 | |
有償 要件 | その法人に有償で土地又は建物を貸していること |
(注)
一定の法人とは、相続開始の直前において被相続人及び被相続人の親族等が法人の発行済株式の総数又は出資の総額の50%超を有している場合におけるその法人(相続税の申告期限において清算中の法人を除きます。)をいいます。
事業用の特例を受ける為の被相続人と相続人の要件
- ★遺言や遺産分割協議により、相続人が確定し 且つ 相続税の申告をすること
- 上記の適用要件を満たしていること
- ●特定同族会社事業用は賃貸要件(固定資産税・都市計画税の合計を超える賃料)、承継者役員要件(相続税申告期限までに取締役入り)を満たしていること
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